Tシャツを着る=自分の好きな存在を
常に身に付けておけるということ
みなさんはじめまして。お笑いトリオ『や団』の本間キッドと申します。
ハリウッド・ザコシショウさん、バイきんぐさん、錦鯉さんと数々の賞レースチャンピオン達を輩出しているソニー・ミュージックアーティスツという事務所に所属して、主にコントを中心に活動している芸人です。
趣味はTシャツ集めです。
みなさん薄々気づいてるとは思いますが、その通りです。全く売れてません。そんな貧乏芸人でもTシャツは手軽に買える値段で本当によかったです。
Tシャツの魅力に取り憑かれて、気づいたら所持しているTシャツは500枚以上に膨れ上がり、そのTシャツと共に築50年以上のボロ木造アパートで所狭しと暮らしています。そこまでボクを惹きつけるTシャツの魅力というのは、自分の好きなバンド、映画、漫画、スポーツ、人物、イベントなどを常に身に付けておく事ができるというところだと思います。
ですから、逆に人の着ているTシャツを見るとその人がどんな物が好きなのかもわかります。
「それ何のTシャツですか?」「それ〇〇のTシャツですよね?」から無限に会話が広がります。
ならば、婚活パーティーもややこしいプロフィールなんか書かないで、お気に入りのTシャツでの参加を条件にすればもっと幸せなカップルが生まれるのではないでしょうか?
話が脱線しましたが、Tシャツを買う時は一生着たいくらいの気持ちで惚れ込んで買ってるわけで捨てれないんです。伸びたり汚れたりして外に着ていけなくなっても、飾っておきたいという気持ちがあるわけです。 だけど、売れてない芸人ですから、部屋は狭いし、そんなスペースはありません。 そこでボクが編み出したレイアウト方法を紹介しましょう。とにかく一枚一枚綺麗に畳んで、それを本棚に詰め込みまくるのです。そうするとプリント面が少し見えて、なんかイイ感じに飾れて収納力もあるわけです。こんな感じになります。
こっちの壁側の部屋からは騒音のクレームが一切きた事はないので、防音効果も抜群というわけです。
とは言っても、やはりTシャツは着てナンボです。 できる限り長く着たいですよね。洗濯するとプリントにヒビが入ってしまったり、干して色褪せてしまったりしてしまいます。 緑のTシャツなんて特に色褪せ激しいですよね。 そこでウチの母ちゃんから伝授されたTシャツを長持ちさせる洗濯方法があります。 それは「とにかく裏にしろ」です。
洗濯機に入れる時も裏、干す時も裏です。裏にして洗濯するとプリントもヒビ割れしづらいし、裏にして干すと裏面はすごい色褪せしますが表は綺麗なままです。 このTシャツは10年以上前にハリウッド・ザコシショウさんが主催したイベントのTシャツで、とても気に入っていて今だによく着ています。10年以上着ているのにまだこんなに綺麗です。そして、裏面はこんな感じの色褪せ方です。この裏の色褪せ方を見ると、表に干していたと思ったらゾッとします。うららかな春の陽気にはTシャツは裏にして干してください。
ここまでTシャツに取り憑かれるきっかけとなったTシャツを最後に紹介します。 こちらの山本小鉄Tシャツです。ボクは小さな頃からずっとプロレス大好き少年でしたが、高校生になって色気付いてきてもどんな格好をしていいのかわかりません。 とりあえずファッション誌をパラパラめくっていたらこのTシャツが出てきたのです。 これは当時、下北沢にあったバンバンビガロさんというブランドのTシャツで、ここではプロレスをモチーフにした服がたくさん置いてあるといいます。 カッコイイ。すぐに買いにいかなければ。 当時はスマホなんて便利なものは無いので、その雑誌に書いてある住所を見て、家にあった東京都の地図を出し、それを見ながら店まで買いに行ったものです。 それから何十年もTシャツを買い続けて今に至るわけです。 Tシャツ1枚1枚に思い出が詰まっていて、これらを見ながら飲む焼酎のソーダ割りは格別です。
拙い文章ではありますが、Tシャツの事を色々書かせていただきました。
普段は事務所の常設劇場であるBeachVでライブをしたり、YouTubeチャンネルや Twitterで発信をしています。機会があったら是非覗いてみてください。
中嶋享、ロングサイズ伊藤と共に「や団」として活動中。
本間と中嶋は中学高校の幼馴染で部活も同じ。友達同士の集まりとして本間が勝手に名乗っていた「ヤ団」が現在のグループ名の由来となっている(現在は「ヤ」は平仮名。)
途中、メンバー変更によりロングサイズ伊藤が加わり現在のや団ができあがる。コントには定評があり、当時からライブの観客投票では常に評価が高くランキング上位の常連だった。
2019年にはキングオブコント準決勝進出、2020年には、ダウンタウンの番組「ガキの使いやあらへんで」の企画にしてヒット芸人の登竜門ともいわれている「第14回山-1グランプリ」で優勝、2022年には、
第1回G-1グランプリ決勝進出、また、「Be-1グランプリ2022」では本間キッドが準決勝に進出している。